バリ島でのダイビング事故に思う(2014/02/14)
2014年2月14日インドネシア・バリ島南東沖のレンボンガン島付近でスキューバダイビングをしていた日本人女性7人が行方不明になった。
3日後にインストラクター1人と観光客4人がそれぞれ別の場所で奇跡的に発見され生還した。
発見された場所はダイビングポイントから約20キロほど離れた場所の岩場でした。
1日中流されたのち、岩場が見えたので必死に這い上がり、岩場ではフィンに雨水をためるなどして水分を補給していたそうです。
また事故から4日後に観光客女性1人がバリ島の岩場に打ち上げられた状態で遺体で発見された。
残り1人のインストラクター高橋祥子さんはいまだ行方が分からず、捜索は事故から7日後の2月21日打ち切られました。
レンボンガン島付近のダイビングはドリフトダイビングとして日本人に人気のポイントで
中級以上のスキルが必要とされていますが、今回はダイバーやインストラクターに過失はなかったと思えます。
全員浮力を確保し、離れ離れにならないようにBCDをロープで結ぶなどして励ましあったと言う。
途中、タグボートを発見し気が付いてもらおうとインストラクターが追いかけて行きましたが、気付いてもらえず。
さらにみんなのところに戻ろうとしたが流れに押されて戻れず離れ離れになってしまった。
これは流れの速いところで、してはいけなかったように思えますが、
多分、タグボートを追いかけるときに、インストラクターはみんなに言ったと思います。
「流れに押されて戻ってこれなかったら、みんなで力合わせて、今見えるあの島に上がるように!」っと。
タグボートとどのくらい離れていたのか分からないので何とも言えませんが
フロートを上げ笛を吹き皆と離れないことが重要かと思います。
しかし、状況を聞いてみると、最もまずいのは船長の行動です。
船長の話では「午後の3回目のダイビング中に大雨が降り始めて海水が濁り、7人の姿を見失った。捜索したが、燃料が切れたため岸に戻った」という。
なぜこの時、船長は、バリ海上警察に捜査依頼を出し現場で一緒に捜索しないで帰ってしまったのか!!
お客のダイバーが見つからないまま海に残して戻ってしまったのか、理解に苦しむ。
雨が降って海水が濁ったとしても、海上警察の船艇数隻とともに流されたと思われる地域を広範囲にすぐに捜索していれば
こんな事にならなかったのではないかと悔やまれます。
バリ海上警察は21日、7人を乗せた小型船のインドネシア人船長(30)を同日、業務上過失致死傷容疑で逮捕したことを明らかにした。
われわれダイバーもこれからドリフトダイビングをするときには必ず船長に言いましょう
「どんなことがあっても我々をおいて帰るなよ!」と。
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