宇宙空間はデブリいっぱいで超危険!
地球を取り巻くデブリ(イメージ図) |
昨日(2009年02月12日)アメリカの通信衛星とロシアの使用済み衛星がシベリア上空800キロメートルのところで衝突し、スペースデブリをまき散らしました。
デブリとは、人工的に作られた人工衛星やロケットの本体や破片などを言い、天然鉱石などで構成された微小ないん石である「宇宙塵」とは区別して使っています。 50年以上の宇宙開発の中で、今回のように衛星同士の衝突は初めてですが、過去に3回衛星とデブリが衝突し、新たなデブリを発生しています。 |
アメリカやロシアの航空宇宙防衛の宇宙監視システムでは約1万個以上もある10cm以上のデブリをデーターベースに登録して常時監視しています。
これらデブリの軌道を予測し、現存の人工衛星などに影響がある場合は、人工衛星の軌道修正などを行っています。
デブリは1mm以下の微細なものまで含めると数百万とも数千万ともいわれていて大変危険な存在になっています。
デブリは非常に高速で移動していて、秒速7~8キロメートルにもなり、直径が10cmほどあるデブリなら、宇宙船は完全に破壊されてしまいます。
10cm以下の数cmでも致命的な損傷は免れないし、数ミリのものでも宇宙服に穴が開くなど命にかかわる大きな問題となります。これら10cm以下のデブリは監視対象でないため、いつ、どこで遭遇するか分からず「運を天に任せている」状態なのです。
今回の衝突は上空800Kmのところで起きていて、宇宙ステーションのある上空400Kmとは離れているので、すぐには影響はないと思いますが、いずれ今回の衝突によるデブリは大気圏に突入する過程で400Km時点を通過する際、宇宙ステーションは危険な目にあうことになります。
デブリはデブリ同士の衝突により、またデブリが発生し、どんどん増えていく傾向にあります。
これらのデブリも大気圏に落ちてくれば燃え尽きてしまい消滅しますが、大気圏に落ちるまで、何百年、何千年もかかると言われています。
夜空を見上げて星を見ていると、「なんて宇宙は広いんだろうと」ロマンチックに思っていましたが、人間がどんどん打ち上げた人工衛星やロケットの破片などで、どうしようもないくらいいっぱいになって、いつ衝突するか分からないほど、危険で混み合っているなんて、何とも悲しいことになっていますね。。。。
トラックバック
トラックバックURL:
http://www.hls-j2006.com/mt/mt-tb.cgi/817