「地元の魚」360種紹介 かごしま水族館が図鑑出版
いおワールドかごしま水族館の職員が9年かけ、定置網漁を手伝いながら調査活動をして、「地元の魚」にこだわった図鑑を完成させました。魚の呼び名も漁協によって異なるところも載せているところは大変面白いですね。
ダイバーならずとも、1冊はほしいものです。
( 2008年6月13日(金)10:30西日本新聞朝刊)
いおワールドかごしま水族館(鹿児島市本港新町)が、県本土周辺などに生息する魚を紹介した図鑑「鹿児島の定置網の魚たち」を出版した。登場する魚は、サメなどの大きな魚から、トビウオやキビナゴなど身近なものまで360種類。同館の職員が9年かけ、定置網漁の漁業者を訪れて調査を行い、「地元の魚」にこだわった図鑑が完成した。
調査を始めたのは1999年。きっかけは、97年の開館前に経験した2匹のジンベエザメの死だった。定置網漁では魚を生かしたまま、いけすに移したりすることから「その方法について漁師たちの知恵を借りなければと思った」と荻野洸太郎館長(61)。
10人ほどの職員は、定期的に志布志湾や南薩地区、種子島などの定置網漁船に乗船し、網の引き上げを手伝いながら、水族館に展示する魚や写真を収集。同時に漁業者から話を聞き、情報を集めた。その結果を図鑑にまとめた。
調査では、漁協によって魚の呼び方が異なることも明らかに。例えば、イシダイは下甑島では「クサネイオ」、種子島では「ヒサ」という名前で漁業者の間では呼ばれており、図鑑では地方名も紹介している。荻野館長は「漁師とのつながりができたことは大きな収穫。今後の展示にも生かしていきたい」と話している。
図鑑はA5判、225ページ。価格は2000円。同館=099(226)2233。
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