サンゴ礁が千葉県館山で!
なんと、サンゴ礁が千葉県館山沖の生い茂る海藻の中サンゴを見つかりました。キクメイシ、トゲイブサンゴというサンゴを形成する造礁サンゴの仲間です。館山はサンゴが生息する北限とされています。黒潮に乗って沖縄から運ばれてきた幼生が南国には見られない海藻の生い茂る海底で成長しているのです。
一方、熊本県天草諸島北部の富岡では「エンタクミドリイシ」というテーブル状のサンゴが直径50cmまで成長して群れを成しているそうです。いままで、夏に沖縄からサンゴの卵が流れつき稚サンゴまで育った事は確認されてましたが、これほどまで大きくは成長してなかったのです。
エンタクミドリイシは13度以下になると死滅しますが、富岡では1995年以降13度を下回ることがなかったそうです。そのお陰か、もともとサンゴのあった天草南部の牛深ではエンタクミドリイシの直径がすでに2mを越えているのです。近くを成長した熱帯魚が泳ぎまわり、さながら沖縄の海と変わらない景色があちらこちらで見られる状態になっているそうです。
富岡は伝統的にウニ、アワビ、伊勢エビなどがたくさん採れる所でしたが、4,5年前からサンゴが増えると共に漁獲量が大幅に減りました。サンゴと同じように光合成する海藻がサンゴに生育の場を奪い取られた結果、海藻を餌とするウニやアワビが減少したのです。
サンゴの北上で、我々関東のダイバー達は美しいサンゴが手軽に見えて喜んでいるかもしれませんが、これらによって自然のバランスが崩れていろいろな問題を起こしていいる現象を招いた地球温暖化は、人間の活動が原因であると言う事を忘れてはならないのです!
読売新聞 2007年6月13日(37面より抜粋)
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