水温上昇 サンゴの白い墓場!

読売新聞の環境ルネッサンスではシリーズで「サンゴを守れ」と言うテーマで出ていて、我々ダイバーにとって大変興味有る話なので、いくつかピックアップして行きたいと思います。

沖縄県南西部の石垣島と西表島の間にある日本最大のサンゴ礁「石西礁湖(せきせいしょうこ)」は面積約130平方キロで、東京山手線の内側が二つはいる大きさだそうですが、環境省の調査によると、1980~2003年の23年に、「石西礁湖」のサンゴが75%も死滅したそうです!

「石西礁湖」のサンゴが減った最大の原因は温暖化による海水温上昇と考えられています。東京海洋大学の岡本峰雄准教授は「水温が30度を超えると、サンゴは白化が起きて死ぬ」と指摘してます。

「石西礁湖」は 沖縄本島や本州にサンゴのたまごを運ぶ供給源でもあります。その海底には岡本准教授が開発したサンゴの赤ちゃん(幼生)を育てるための「着床具」が仕掛けていて、稚サンゴを育てているのです。自然界では1平方メートル当りに20~30個が着床するのですが、この着床具なら100倍以上の約3500個が着床するそうです。

これまでに約26万台が設置されているそうですが、順調に育ってほしいものです。しかし、サンゴを脅かしているのは温暖化だけではありません。島の開発と供に増える生活雑排水や赤土の流入がサンゴを食い荒らすオニヒトデの大発生をもたらしたり、白化とは別に、徐々にサンゴが白くなり「ホワイトシンドローム」と呼ばれる原因不明の病気も広がっています。

読売新聞2007年6月12日(37面より抜粋)

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