コンパスを使いこなそう!
どう言う訳か、人間は水中にいると動作が鈍くなったり判断力が悪くなったりします。
陸上では、テキパキ出来る作業でも水中でやると、予想以上に時間がかかるものです。たとえばボルトにナットを入れて締める作業を5本くらいやってみるとよくわかます。それも水深が深くなるともっと思考能力が落ちるようです。
そのように、スキューバダイビングでは思考能力の低下に伴って、方向判断能力も落ちてきます。
そんなときに、役立つのがコンパスです。
自分のいるところのどちらの方向が陸なのか、これから向かう方向はどの方向なのかはコンパスを見れば一発で分かります。
海の中は陸とは違って目印の一本松もないし、お店も無いので人に聞くわけには行きません。
透明度が抜群によければ、周りを見ればそれなりにわかりますが、そんな透明度が抜群の日ばかりではありません。
透明度が悪いとチョッと先も見えず、スキューバダイバーにはかなりストレスがかかるものです。そんなときに役立つのがコンパスです。コンパスを確実に使いこなせるようになってスキューバダイビングを安全に、楽しくやりたいものです。
・コンパスを知ろう
それでは、コンパスの各部の名称と仕組みを勉強しましょう。
まずは「磁針」。通称、「針」といっている動く針のことで、「磁針は必ず北を指す」と言う事が根本になります。
すなわち、この針が指す「北」を基準として、底から何度傾いた方角に自分が向いているかを知るのです。
ここで大事なのはコンパスの方位の決め事です。北の方位を0度とし、東を90度、南を180度、西を270度と呼びます。すなわち北から時計回りに数字が増えていきます。船舶操縦などで見たこともあるかもしれません。
しかし、スキューバダイビング用のコンパスは反時計回りに数字が増えるように示されています。
これは、北を向いていた人が90度の東に向いたとき、磁針は90度を指し東に向いたことをダイバーに知らせているのです。だから、ダイバー用のコンパスは反時計回りで数字が増えるようになっていて、東なら東の90度、西なら西の270度をさして、ダイバーが向いている方向を指しているのです。
次はラバーラインで、コンパスに固定で弾かれているものです。
これはメーカーによって二重線であったり矢印で会ったりしますが、このラインを自分が進む方向または自分が向いている方向に合わせます。
次はインデックスマークです。
まず行動の前に、このインデックスマークで磁針を挟み込むように合わせておけば、何らかの理由で向きが変わったとしても、再び磁針をあわせればもとの目指す方向に復帰できるということです。
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