正しい潜行
スキューバダイビングは水中に潜って始めて楽しめるのです。
その楽しむための大前提の潜行がうまくできない事があります。
主な原因は、
・ウエイトが適切でない。
スーツの厚さやドライかウエットによって浮力が変わってきます。
使用するタンクがスティールかアルミかで変わります
・初心者やブランクのあった人で、緊張のあまり息をいっぱい吸い込んでいる
・やはり緊張のせいか、無意識に手足をバタバタ動かしている
潜行できないと、何とかしなくっちゃ!と緊張して、足や手をバタバタと動かして
漕いでしまっているために、浮き上がって潜行できないことがあります。
とにかく落ち着いて、リラックスして身体に力を抜けば、徐々に潜行していきます。
・耳抜きがうまく出来ない
いろいろ原因がありますが、耳抜きがうまく出来ないと、どんなベテランでも潜行できません
このように、潜行できない理由はいろいろありますが、一つ一つ基本を守っていけば簡単に潜行できます。
潜行の仕方のコツ
前に書いた問題点の解決策を見て行きましょう。
- ウエイトを正しくセッティングしましょう。
注意したいのは、スーツの厚さが前回のと違っていたり、
ウエットからドライにスーツをチェンジした場合に
起こしやすいので、どのスーツのとき何キロだったか、
前もって把握しておきましょう。
また、タンクがスティールかアルミによって、
およそ2Kgの差があるので注意しましょう。
多少のオーバーウエイトは潜行を楽に出来るが、
必要以上に重くすると腰から落っこちていく
ヒップファーストになり大変危険です。
この状態ですとフィンの推進力を使える体制でないため
墜落状態で耳抜きは出来ない、何十メートルの海底に落っこちていくという、
大変危険な事になります。
また、ウエイトはなるべく腹部に集中されるようにバランスよく配置しましょう。
いずれの場合も、以前どのスーツでどんなタンクで何キロで潜ったかなどを、
ログブックにつけておけば
適切なウエイト調整が出来ますので、ログは正しく丁寧につけましょう!
- 耳抜きは水面から始まる
耳抜きは小まめにやる事がコツです。
水面でバディ同士、潜行確認をするとき、一回耳抜きをやっておく事です。
潜行を開始したら、耳に圧迫感を感じる前に、
耳抜きをまめにする事が簡単に出来るコツです。
30cm潜行したら必ず耳抜きをするというのがいいと思います。
- リラックスする事
緊張しているといろんな所に知らず知らず力が入って、
息をいっぱい吸ってしまったり
手足をバタつかせてしまう事があります。
リラックスして息を整えて、ゆっくり潜行するようにしましょう。
よく初心者で、なかなか潜行できないと言っている人を、下から見ていると
フィンをバタつかせて浮力をつけている人がいます。
それじゃ、潜りたくないと言ってるようなものですよね。
手足の力を抜いてダラ~とした感じでいると自然に潜って行きます。
それでは、潜行方法をいくつかご紹介しましょう!(^0^)V
フィートファースト
フィートファースト(Feet First)と言って足から先に潜行するやり方で、もっとも一般的な潜行方法です。
この方法の利点は、
・耳抜きがしやすい
・潜行する先が見えてバディーや他のダイバーを確認できる
・フィンを使って潜行スピードをコントロールでき、フィンをこいでやれば簡単に浮上できる
では、フィートファースト潜行手順を見て行きましょう。
ベースとなる方法ですのでしっかりマスターしましょう!
- バディ同志で向かい合い、潜行のサインを出して確認できたらOKサインを出して潜行を開始する
- パワーインフレータの排気ボタンを押して、BCD内の空気を排気する
- 自分の顔が海面から1mくらい沈んだら、排気ボタンを押すのを止め、大きく息を吐いて肺の中の空気を出す。はき終えてから2秒くらいのタイムラグの後、身体が沈み始める。
- 沈み始めてから息を吸うことにより潜行スピードをコントロールできる
- さらに潜行して行き、中性浮力を取るためにBCD内に空気を入れる
- 潜行中の姿勢として両足をやや開き気味にして、フィンを使って抵抗を作る
- 耳抜きは潜行開始時期からはじめ、必要に応じ、ある水深で止まったり、フィンを使って若干浮上して、完全に耳が抜けてから再び潜行を開始する
- もし、バディがうまく潜行できなかった場合は、できる限りサポートする
やはりコツは、ゆっくりとしたペースで落ち着いてやることです。(^-^)
ロープ潜行
ボートダイビングなど、水深のあるスポットで、よく使う潜行方法です。
とくにビギナーがフィートファーストで安全に、確実に潜行できる方法です。
耳抜きがうまく出来ないときでもロープにつかまってゆっくりと耳抜きをしながら潜行できます。
ロープ潜行の手順は
- バディ同士、潜行の確認をしOKなら潜行開始する
- パワーインフレータの排気ボタンを押し、BCD内の空気を排気する
- 設置されたロープを片手でつかみ、もう片方の手で耳抜きをする
- ゆっくりと足のほうから、下を確認しながらずり下がるように潜行する
- 耳抜きがうまく出来ないときは、1mほどずり上がり、確実に抜いてから潜行を再開します。
- 波がある場合は、ロープがたるんだり張ったりするので、振り回されないように、握っている手を少し緩めたりしてロープを滑らせましょう。
ロープをつかまりながらゆっくり潜行できるので、慣れてない人にはおすすめです。(^-^)
ヘッドファースト
潮の流れがあるようなところで、潮に流されないように早く潜行したい場合などに使われます。
頭から先に潜行して行き早く潜行できる利点に伴って、耳抜きが多少しにくいという短所もあります。
ヘッドファースト潜行の手順は
- ドリフトダイビングなどではエントリーしてすぐに潜行したいのでBCD内の空気は全て抜いておく。エントリーしてからBCDの空気を抜いているなどしていると、その間に流されて仲間から離れてしまう危険があります。
- ボートからエントリーしたら、水面まで浮き上がらずにそのまま水中で身体をひねりながら頭から潜っていく体制をとるのがコツです。
- 片手で耳抜きをしながら、海底などの潜行目標を目指してフィンで泳ぎます。
- 流がきつい場合などのロープ潜行のときは、片手で耳抜きをしながら、片手でロープをたぐるようにして潜行します。
どちらかというと中級以上のベテラン向きの潜行方法ですが、ドリフトダイビングなどで使うのでマスターしておきたい、潜行方法の一つです。(^-^)
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